大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和38(オ)1393 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告人代表者Dの上告理由第一点について。

記録を検するに、第一審判決正本が上告会社代表者D宛に送達された送達報告書

(記録一〇丁)には、右判決正本は受送達者の同居者「長男E」が受領し、「書類

受領者の署名又は押印欄」には、丸の中に「D」の刻字ある印影が明瞭に押捺され

ていて、その送達の年月日時は昭和三八年八月一五日午前一一時四〇分であること

が記載されている。そして、右送達を担当した郵便集配員Fの同報告書作成年月日

として同年同月同日の記載がなされているから、これによれば、第一審判決は右八

月一五日午前一一時四〇分に適式に送達されたものと認めることができる。

所論は、上告会社の代表者Dの家族、従業員の中に「E」なる氏名の者は居らな

い旨をいい、上告会社の取締役に「E」在る者は実在するが、右送達当時同人は出

張不在中であつたので同人以外の者が送達を受けた旨主張する。

記録一七丁に編綴のE差出の郵便はがきの写及び前記送達報告書の記載に照すと、

前示「E」は所論の「E」と書くべきところを右集配人が誤記したものと認められ

る。しかし、右送達報告書記載の送達日時の当時、論旨のいう上告会社の取締役た

るEが出張不在であつた事実を認めるに足りる資料は記録上見当らないし、上告論

旨も、書類受領者の署名又は押印欄の前示「D」の押印については争うことなく、

また、右送達報告書記載の日時に所論判決正本が上告会社代表者の同居者によつて

受領されたこと自体は争つていない。

従つて、原審が所論送達報告書記載の送達日時に第一審判決正本の送達が適式に

なされたと認めて控訴期間徒過を判断したことに、何ら違法はないというべきであ

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る。

所論三、四、五の事実については、記録上これを認めるべき資料はなく、仮りに

右所論のような事実があつたとしても、昭和三八年八月一五日の前示送達が不適式

違法となるものではない。しかして、右送達が違法である以上、右所論の事情によ

り法定の控訴期間に変更を加えるべきいわれはないから、所論は原審判決に影響を

及ぼすべきことを主張するものとはいわれない。�

よつて、原判決には、所論職権調査義務違背の違法はないものというべく、論旨

は採用できない。

同第二点について。

所論は、原判決の民訴法三八三条解釈適用の誤り及び理由不備の違法をいうが、

いずれも採るに足らない所見を述べるにすぎない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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